セリフ
1ページ目
- 無理矢理日常に戻る、二人で。
- 「しばらく好きなものを好きなだけ頼んでいいとは言ってみたものの」
- 効果音カタカタカタ
- 「家内ちゃんは夫の言葉を言葉通りに受け取るからな……」
- 効果音ターン
- 「すでに食費がデンジャラスな領域に」
- 「クロテッドと言えば中沢クロテッドだが」
- 「ロダスでないと英国式とは呼べぬ」
- 「論理的に考えると両方いるな……」
- 効果音ポチポチポチ
- 効果音むう……
2ページ目
- 「ねぇ、明日の授業の準備したいんだけど……」
- 「シッ!!」
- 効果音ブーン
- 「ムッ。」
- 「今!」
- 「このきつね色を待ちわびておった!!」
- 「早く!!」
- 「スコーンは焼き立て以外何の価値もないのだ。静まれい。」
- 「夫は何も言ってないよ?」
- 効果音ガッガガガッ
- 効果音ハホッハホッ
3ページ目
- 「ぐー」
- まあいい。
- 「このまま目が覚めなかったら」
- あんな気持ちだけはもうごめんだ。
家内ちゃんは夫の「好きなものを頼んでいい」という言葉を真に受け、ネットでクロテッドクリームを贅沢に購入する。焼き立てのスコーンに強いこだわりを持つ家内ちゃんは、焼き上がると夢中で平らげ、そのまま床で寝てしまう。残された大量の洗い物を前にした夫は、「このまま目が覚めなかったら」というかつての恐ろしい不安に比べれば、今の騒がしくも元気な日常が愛おしいと感じながら、黙々と皿を洗う。


